「一人より二人がいい」の欺瞞を明らかにする

三重1区限定の話をする。
自民党から立候補している田村のりひさには比例復活がある。松田は無所属、後が無い。一人より二人の方がいいじゃないか。だから松田に入れてくれ。
といった戦略で無所属候補は戦っている。
政策議論はでてこない。
せいぜい「安倍一強を打破する」といった程度。
政権与党になれない無所属議員はどれだけ圧倒的な票を得たとしても、議会のシステム上たった一人で安倍政権打破することはできない。
安倍批判の票を狙ったキャッチコピー以外のなにものでもなく、仮に彼が勝ったとしても票を投じた有権者に対して「安倍一強の打破」という約束を履行することは出来ない。
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さて前置きが長くなったが、国会議員は「一人より二人の方がいい」を論破する本題に入る。

結果を先に述べ、説明を後にする。気の短い人はここだけ読めばいい。

国の直轄事業である国道23号線の北勢、中勢、南勢バイパスの進捗状況と選出国会議員を見比べれば一目瞭然だ。

「コンクリートから人へ」をウリに2009年に政権を奪取した民主党の流れを汲む国会議員がいる地域は道路事業が滞っている。

道路の整備は渋滞を減らし人と物の流れを生む。
逆に渋滞は負の経済効果をもたらす。

公共事業と道路整備を軽視した政権の負の経済効果が、三重に負の影響を未だに及ぼしている。

結果三重の1区、2区、できることであれば3区からも無所属で立候補している民主党の流れを汲む議員を駆逐することが三重の利益だと考える。
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それでは各選挙区ごとに国道バイパス整備の現状と選出議員を明示していく。

南勢バイパス 松阪から伊勢までの区間

1970年(昭和45年)に事業化
1975年に暫定2車線で開通
1994年(平成6年)には全線4車線化が完了
2001年(平成13年)には伊勢地区の6車線化が完了

旧5区
新4区
伊勢以南東紀州まで
三ツ矢憲生 自民党のみ

旧5区、新4区に含まれる東紀州地域では紀勢自動車道も整備が着実に進んでおり、程なくして和歌山に接続するところまで整備が進んでいる。

旧4区
新1区の一部
松阪地域

田村のりひさ 自民党のみ
第43回、第44回衆議院選挙においては野党に比例復活を許し、第45回の民主党政権交代時においては小選挙区での議席を与えはしたものの、46回、47回では田村のりひさのみが選出されている。

旧4区5区共に自民党が強い地域である。

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中勢バイパス
鈴鹿と松阪に挟まれた津市を縦断する中勢バイパスは、本来の計画であった遷宮までの供用開始には間に合わなかったものの平成27年にようやく全線開通した。

1983年(昭和58年)4月15日 : 都市計画決定
1989年(平成元年) : 津(河芸)工区事業化
1995年(平成7年) : 松阪工区事業化   ←(南勢バイパスはすでに4車線化完了)
2004年(平成16年) : 津(久居)工区事業化
2006年(平成18年) : 津市野田 開通
2007年(平成19年) : 鈴鹿・津工区、津(神戸)工区事業化、松阪市嬉野新屋庄町 - 松阪市小津町開通
2009年(平成21年) : 政権交代
2015年(平成27年)2月8日 : 津市野田 - 津市高茶屋小森町開通

「コンクリートから人へ」というキャッチコピーを掲げ公共事業を「無駄」だと断罪して行われた平成21年2009年の政権交代の結果、民主党政権によって実施された事業仕分けにより中勢バイパスも仕分けの対象になった。
予算が削減された結果、立体交差の計画が平面交差に変えられバイパス整備後に各交差点で渋滞を引き起こしている。

旧1区
新1区
津地域
川崎二郎 自民党
松田直久 民主党→日本維新の会→維新の党→民進党→希望の党に公認申請、断念し無所属

長らく川崎二郎と中井洽が小選挙区の勝利と比例復活を交互に繰り返し常に与野党の両議員が議席を有していた。
第46回衆議院選挙においては松田直久の突然の離党、維新への鞍替えで民主党が候補を失い自民のほか日本維新、民主、共産が候補を立てる構図で比例復活がなかったものの、第47回には維新で立候補した松田に対し民主が候補を下げ、松田が比例復活を果たしている。

結果中井洽引退後も自民党が議席を取り、野党が比例で復活する構図が続いている。

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北勢バイパス

1990年(平成2年)12月25日 : 都市計画決定
1992年(平成4年) :三重郡川越町南福崎から四日市市釆女迄が事業化←(南勢バイパスはすでに4車線化完了)
2003年(平成15年)3月 : 川越町南福崎から四日市市広永町迄の延長3.6kmが暫定2車線で開通
2010年(平成22年)3月28日 : 四日市市広永町から四日市市大矢知町が暫定2車線で開通
2015年(平成27年)3月7日 : 四日市市垂坂町から市道日永八郷線が暫定2車線で開通←(中勢バイパス供用開始)
2016年度以降 : 市道日永八郷線から四日市市采女が暫定2車線で開通予定。

図に示す通り事業化された区間ですら半分以上の整備ができておらず、事業化すらできていない区間が残されている。

2区
鈴鹿及び四日市の一部

中川正春 民主党→民進党→希望の党に公認申請、断念し無所属
島田佳和 自民党

第41回衆議院選挙から第46回まで中川正春が磐石の基盤を持つ。

3区
岡田克也 民主党→民進党→無所属
民主党王国三重のドン、イオン岡田。

中川同様第41回衆議院選挙から第46回まで圧倒的強さを誇る。

2区3区は自民党が弱く長らく民主党系議員の牙城と化している。
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以上
国道23号バイパスの進捗状況と選出国会議員を比較し、
自民党の強い南勢では道路整備が進み
北に進むにつれ自民党が弱くなり
道路整備が遅れる様が綺麗に見て取れる。

バイパスから話はそれるが、
伊勢自動車道が新名神高速と接続されて以来慢性的な渋滞が続いている。

渋滞を嫌う人たちが三重入りを躊躇する原因になり、結果圏内で一番多くゴルフ場を抱える津では、東海地区からの利用者が激減している。

渋滞が地域に負の経済効果をもたらすことは明らかである。

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